一般社団法人  ことばの診療所

魔法をかけてるの!

交差点で信号待ちしていたら、いきなり隣で「バー!!」と声が。

びっくりして見たら、幼稚園のお散歩集団。
5人くらいの園児と引率の先生。
その中の1人が、かっちょよくポーズをとりながら手を伸ばして「バー!!」と叫んでいるわけです。

そのうちに他の子達も「バー!!」と叫び出して、
先生「え、どうしたの!」
子どもたち「バスを小さくしているの!!」「魔法をかけてるの!」と口々に。

なるほど、交差点の向こう側で、バスが角を曲がってどんどん遠ざかって行きます。

遠くすっかり小さくなったところで、
最初の子が「ほら、小さくなった!」と自慢げに。

 

同じものを見ていても、
どう捉えるか。
なにを感じるかは全然違っています。

私は、遠近法って概念を知っているから、
バスが遠ざかって小さくなる、て理解するけれど、
見方によっては魔法をかけて小さくした、とも捉えることができるのかと。

小さい手から出ている波動は見えなかったけれど、
あの子の目には波動が見えていて心意気は「俺が小さくした」なんだろうなって。

 

 

これって大人同士にも言えることで、
共通の問題に直面していても、
それをどう捉えるかは、
その人の中のこれまでの人生で築かれてきた価値観がある訳です。

だからこそ、「××に対してこう考えるべき」
「△△と捉えるべき」って押し付けることは不協和音の始まりだし、
この人が言うなら…と「べき論」を信じてしまうと、

他の選択肢が見えなくなってどんどん辛くなります。

・今ちょっと疲れているけれど、もう週の後半だから休まず頑張るべき。
・彼氏とケンカして心がざわついているけれど、忘れて仕事に集中するべき。

とかね。

お金をもらって仕事をしている以上、きちんとした成果を出すのは大切だけれど、
そこに「休むべきではない」「プライベートは忘れるべき」と
先輩や上司から教わった価値観をうのみにして心を殺してしまうと、
「何のために働いているんだろう?」って途方に暮れちゃいます。

疲れているのは事実だし、ケンカしていたら気になっちゃいます。
いいアウトプットをするために、一旦休憩する、というのも選択肢の1つなんですよ。
それはあなたが選んでいいこと。

もし、あなたが疲れやしんどさを感じているのに、

その状況を無視して頑張るべきというなら、
いくら善意で相手が言っていたとしても一旦距離を置くというのもあなたのために大事なんですよ。

 

■■今日のおめでとうのススメ
疲れているときに無理をせず、一息ついてリフレッシュできた私、おめでとう!

 

一般社団法人ことばの診療所 村田

村田のプロフィール

一般社団法人ことばの診療所 代表
ことばを編むことが大好きな30歳レズビアン。
中学生の時にはじめて同性を好きになり、それ以降恋愛対象は女性。ただし勤務してきた一般企業2社ではカミングアウトできず、異性愛者として「偽装」していた。 思い切って社外でカミングアウトした時に「初めて出会った」と言われた経験から、1人のレズビアンが何を考えているか/どう日常を過ごしているのか伝えようと決意。ブログ「好きな人を好きといいたい」を300日連続投稿達成したことで、当事者がカミングアウトし現状をわかり易く伝える大切さを痛感する。
2社目退職後、当法人を設立。安定した社会人生活から離れることに不安もあったが、自分がやりたいことを優先する道を選ぶ。
そして、伝えていくうちに、セクシュアリティ関係なく「普通」「××であるべき」という概念に縛られている人があまりに多い現状に気づく。
なかでも、自分が我慢すればうまくいく、と自己評価を高めることができず抱え込む女性の多さが一番ショック。
自分自身も「頑張り屋さん」だった過去を踏まえて「多様性」という言葉を横において、まずは一人ひとりが自分は頑張っている、おめでとう!と自分のことを褒められるようにと「ことばのフラワーシャワーセッション」をスタート。